2008年12月8日月曜日

仕事の両輪

 先週の木曜日と金曜日に今年最後の研修講師を務めた。普段よりは、少ない人数での開催だったが、営業にとっては、年末の忙しいこの時期によく集まって頂いたと思う。本当に有り難うございました。

 ところで、私が現役で働いていた頃の年末は、毎日終電、週に1~2日は徹夜、休日返上という日々。クリスマス・イブを家族と過ごしたという記憶はない。

 なんとしてでも、年末までに契約書をもらい、納品して売上を計上しなくてはならい。約束した以上予算は達成する。それが営業というものだ。

 売上と言っても、当時は大型コンピューターである。カスタマー・エンジニア(CE)が、据え付け作業を完了するまで、売上計上はされないというルールがある。お客様にはもちろんのこと、CEにも拝み倒して、31日までに作業を完了させてほしいとお願いする。当然徹夜作業も覚悟の上。12月31日の深夜に作業が終わったこともある。
 そして年明け5日からお客様の業務がスタートするとなると、今度はSEが1月2日からシステム導入やチェック作業を行う。営業が休みをとれるのは、元旦だけということもしばしば。

 CE作業もSE作業も営業である私に何ができるわけではない。それでも、作業をする人たちの食事の世話やお茶の手配、時々様子を見に来るお客様の応対など、やるべきことは多い。こんなことに会社のお金は出ない。自腹は覚悟の上。

 二番目の娘が5歳の時、こんな作業の最中に肺炎で入院することになったという連絡が入った。その時は、福島県のいわき市にいた。CE作業が続く中、終電で東京へ戻り病院へ直行。その日は、病院に泊まり込んで、翌日始発で再びいわき市のお客様のところへ戻る。そんなこともあった。

 今思えば、よくそんな生活をしていたものだと思う。

 研修では、「営業の仕事はエンジニアリングだ」という話をする。仕事は、論理的かつ合理的に、しかも効率よく進めるべきだと説いている。その舌の根も乾かないうちにこんなことを言うのもいかがなものかと思うが、これだけは確信を持って申し上げることができる。

 「理屈だけで人の心を突き動かすことはできない。やはり最後に人を動かすのは、プロとしての気迫であり、熱い思いだろうと思う。

 科学的なアプローチは、仕事の定石。それを活かすのは、プロとしてのプライドであり、仕事への情熱なのだと思う。このふたつは、切り離すことのできない車の両輪。

 そのころ、もっと要領よく仕事をするすべを知っていたならどうだっただろうか。それは、所詮イフの話であり、今更そんなことを考えても意味がない。ただ、家族を犠牲にしてまで働きづめで働いた。そのことについては、今でも申し訳ない気持ちがある。 

 昨日、アメリカに住んでいる一番上の娘夫婦からクリスマス・プレゼントが届いた。開けずに、リビングに飾った。本当にありがとう。

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