2009年3月20日金曜日

今、何を売ればいいのか分からない

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 日経ソリューション・ビジネス誌で「今後のソリューションプロバイダが進むべき道」をテーマに特集を組むことになったそうです。というのも、ソリューションプロバイダの多くから、「今、何を売ればいいのか分からない」と言う声を聞くようになってきたからだそうで、そのことについて、取材をしたいとのご相談を頂きました。

 「それがわかれば、苦労しないですよ」。それが本音ではあるのですが、そんなことを言ってしまっては、身も蓋もありません。改めて、考えてみることにしました。

 物が売れない理由。今更ながら、消費マインドの萎縮です。お客さまは、とにかく買いたくないのです。ですから、モノを売ろうなどとは、そもそも無理な話です。たとえお金があったとしても、「今は、やめとおこう」という心理に、お客さま自身も縛られているのです。

 そんなお客さまに、どんなに商品のすばらしさを説明しても、「ありがとう。ぜひ検討させてもらうよ」という、暖かいお言葉を頂くだけの話です。

 買いたいと思わないお客さまに買って下さいといくらお願いしても、「それは無理」と言われるだけの話です。

 こんな時は、コスト削減しかありません。それも、10%や20%では驚きはありません。その程度であれば、おなたでなくても思いつくはずです。1/2とか70%というよなドラスティックな提案をしなければ、お客さまの気持ちを動かすことにはなりません。

 簡単なことではありませんが、そういうテーマをお客さまに提案してみてはいかがでしょう。例えば、
  • 「今、人手に頼っているシステムの運用方法を全て自動化し、5人分の人件費を2人で運用できるようにしませんか。」
  • 「今、iDCで使っている10ラックのサーバーをVMで集約して、3ラックに収めてしまいませんか。」
  • 「複数拠点で運用しているメールサーバーを全て無くして、Google Apps(Gmail)に置き換えてしまいませんか。サーバーの運用管理、セキュリティやスパム対策の負担もなくなり、コストは、激減しますよ。」
  • 「リース切れの製品を再リースして延長しませんか。ただ、トラブルの心配も増えますので、保守サービスの内容を見直し、もっときめ細かなサポートをさせていただきます。」
 こういう提案は、時には自分で自分の首を絞めることになります。ですから、話を切り出しにくかもしれません。だからこそ、お客さまは、いい意味で期待を裏切られるわけで、真剣に耳を傾けてくれるはずです。

 たとえ不況の時期ではなくても、いずれは提案しなければならないテーマです。しかし、今だからこそ、真剣に、そして、緊急性の高いテーマとしてお客さまには受け入れていただける可能性があります。

 お客さまも何とかしなければならないと思っています。この先どうなるかわからないという不安感の中で、一時的なコスト削減案では不十分です。会社の体質として低コストで運用できる仕組みを作り上げることであれば、経営者も関心を持つはずです。

 もうひとつ、この時期売り込むべきは、景気回復に備えた仕込みです。何を買ってもらおうかではありません。お客さまと、一緒になって、景気が回復し、お客さまに仕事が戻ってきたとき、どうなっていたいかをお客さまと真剣に議論し、そのときに必要なことを今から共有しておくことです。

 お客さまのあるべき姿=To Beのイメージを共有する。そのための取り組みに時間をかけてみてはいかがでしょう。そして、To Beを実現するための手段=To Doとして、何をすべきかを議論し、おおきなプロジェクトの提案を積極的に仕掛けてみてはいかがでしょう。

 今は身動きがとれなくても、いつまでもそのままでいいはずはありません。お客さまも、何とかしなければならないと考えているはずです。そのなんとかを真剣に考え、まとめ上げるお手伝いをさせていだくべきです。

 幸いにも、時間的余裕はあります。だから、徹底的に議論し、おおきな仕組みの変革を考えてみるべきです。こういう時期だからこそ、お客さまに危機感が募っています。だから議論も真剣になるでしょう。経営者の関心も高いはずです。まさに、絶好のチャンスです。

 以前、CPSの話をしました。こんな時こそ、威力を発揮するアプローチです。

 営業として、今それが出来る出来ないで、半年先、一年先の結果が大きく変わります。このような姿勢での取り組みこそ、今お客さまが営業に求めていることなのです。

 目先の売上げは、コスト削減を切り口に、大胆な提案を仕掛けること。そして、お客さまのTo Beを実現するための大きなプロジェクトを積極的に仕込み、お客さまの気持ちや動きを加速させること。この両者は、きっと相乗効果として現れてくるのではないかと思います。

 そして、何よりも、そんな提案をしてくる営業を、お客さまは頼りにするようになるでしょう。競合の排除とは、このような営業の姿勢が決め手となるのです。

 売れないから黙っている。ダメ元で商品のアドバンテージを説明する。新しいお客さまを訪問し「我が社は・・・」と会社の宣伝をする・・・

 確かに仕事をしているふりは出来るでしょう。しかし、効果は期待出来ません。戦略的に、効果的にお客さまの懐に入り込むためには、少々強引でも、お客さまの常識を裏切る大胆さが、きっとお客さまの信頼につながるはずです。

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