昨日のブログの中で、「想定外の期待」について書きました。実は、この想定外の期待こそ、営業が競合に勝つ決め手となるのです。
「基本的な期待」に応えることは、お客さまからしてみれば、やって当たり前の世界です。まあ、水道をひねれば、水が出る程度のこと、用が足りるだけのことです。
「潜在的な期待」は、お客さまにとっては、「そうしてくれればいいなぁ」と思っていることであり、表だって要求はしにくいことです。でも、もし、それに応えてくれたのなら、お客様は、すばらしいと感じてくれるでしょう。お客様の満足や感謝は、この段階の期待に応えて、初めて感じていただけるのです。
ただ、この程度のことは、あなたではなくても、誰もが出来ることです。ですから、営業というものは、そういうものだという、お客様の当然な期待、つまり「基本的な期待」に組み入れられる場合もあります。そうなると、このレベルの期待に応えている限りは、「どこにでもいるいい営業さん」の閾を越えることは出来ないのです。
言葉を換えれば、「悪い人ではないけど、もの足りない」営業さんということになります。お客様に頼られる。相談される営業とは、この「潜在的な期待」を越えて、「想定外の期待」に応えることが必要なのです。
自分の知らなかったこと、あるいは、自分の気づかなかった視点を与えられると、ひとはそのことに感動し、相手に敬意を払います。
例えば、高いお金を出してでも有名シェフのフレンチ・レストランに行くのは、感動を得るためだからです。とても自分では出来ない「思いもよらない」食材の組み合わせ、芸術的な盛りつけ、絶妙な味に感動し、感謝と共に代金を支払うのです。そして、また来たい、あるいは、人に勧めたいと思うのです。
しかし、接客もよく、おいしい食事だけで、「思いもよらない」ものが欠けていたとしたらどうでしょうか。多分、「おいしかったけど、まあ・・・」となりませんか。つまり、感動が生まれないのです。ですから、印象も薄く、その店のファンにはなりません。ぜひまた来てみようにはならないでしょうし、他のところにも行ってみようとなるのではないでしょうか。
「想定外の期待」にこたえるということは、お客様に感動を与え、お客様を自分の虜(とりこ)にする条件なのです。このような感動をお客様に与え続けることが出来れば、競合他社の入り込む隙はありません。頼られる営業のできあがりです。
それでは、どうすれば「想定外の期待」に応えることが出来るのでしょうか。それについては、「お客様の期待を裏切る」に詳しく書きました。よかったら、ご覧下さい。
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