さて、前回の続き、コミュニケーションの大切な要素の一つ、表現力について考えてみようと思います。
表現力を働かせるために、まず大切なことは、相手のはなしを聞くことです。
前回も書いたことですが、相手の気持ちを完全に理解することなど出来ません。相手になりきることなどできないのです。だからこそ、自分の発言に対する相手の考えや反応に耳を傾けなくてはなりません。言葉だけではありません。相手の表情や頷き、向けている目の方向など、相手の考えを理解する手だてはあります。このような情報から、相手がどこまで理解しているのかを想像することが必要です。
次に、どのように伝えるかと言うことですが、伝えるためには、伝えすぎないことが寛容です。「表現とは、捨てること」と申し上げてもいいでしょう。では何を捨てるかと言えば、それは装飾です。何かを伝えようとするとき、どうしてもその背景や理由を話したくなるモノです。そういうモノを一切捨て、今伝えたいことの核心、言い換えれば、結論を伝えることが大切です。装飾は、その補足として、必要に応じて後に付け加えれば十分です。
自分は何を結論として伝えたいのかを意識しながら発言するということです。装飾が多いと、相手はあなたが何を伝えようとしているのか、混乱するでしょう。また、自分なりの都合のいい解釈を仕様とするかも知れません。装飾の中に本当に伝えたいことの核心が埋もれてしまい、それが見えなくなることを避けなくてはなりません。
次に大切なことは、話の順序や構造を常に意識し、相手にそれを伝え、確認しながらコミュニケーションを図ることです。人は、相手の話を理解しようとするとき、なんらかの枠組みを設け、それに当てはめながら記憶にとどめようとします。その理解の枠組みをあなたが示し、共有しながら会話を進めると、相互理解が効率よくすすみます。一言で言えば、これから話をしようとしている内容の目次を示しながら会話を進めると言うことです。
これは、言葉だけではなく、図表を使ってコミュニケーションをする場合にも当てはまります。図表について、補足すれば、伝えたいことの前後関係、階層関係などの構造を意識して、表現することが必要です。研修の「魅力的な提案書の作り方」でも紹介していることなので、この点については、この程度にしておきます。
もう一つ、気遣うべきは、言葉の抑揚、身振り手振りなどのノンバーバルな身体表現です。
言葉や図形などの論理的な情報に加え、相手に伝えるべき情報のどこに力点を置くかは、ノンバーバールな情報は、時に言葉以上に相手に強力に印象づけられます。
ちょっと意味合いが違うかも知れませんが、わたしは研修の時によく使う手なのですが、受講者が眠そうにしているとき、あえてゆっくりと話しをし、声を小さくします。そして、その後一気に声を大きくします。そうすると、多くの場合、相手はこちらに顔を向けてくれます。
それはともかくとして、言葉の抑揚や身体表現をタイミング良く使う訓練も必要です。特に、相手に強く印象を与えたいときは、コントラストを強めなくてはなりません。ゆっくり静かな発言のあと、大きめな声で手振りを入れながら話しをするといいでしょう。そんな、工夫も必要です。
ここでは、きわめて表面的なことしかお伝えできないのが残念です。できれば、どうやれば、想像力、言葉力、表現力を向上できるのか、その具体的なノウハウについてお伝えする研修も提供しようかと思います。
どちらにしても、コミュニケーション力は、営業にとっては、不可欠なスキルです。ご紹介したようなことを意識して見られてはいかがでしょうか。
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1 件のコメント:
沖縄の刺激が強すぎましたか?(笑)
ご無理はなさらぬよう...
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