2009年2月15日日曜日

煙のないところに煙をたてる

 「火のないところに煙は立たない。」ということわざがありますが、火があっても、煙が立たないことはよくあります。

 ソリューション営業の仕事とは、火に油を注ぎ、勢いよく燃え上がらせ、誰もが早く消さなければと思うようにさせることではないかと思います。あるいは、これから火が起きそうなところを先回りして見つけ、息を吹きかけてどんどん煙を立て、さらに炎を燃え上がらせることかも知れません。

 なんと、物騒なこととおしかりを受けるかも知れませんが、大火事になって、建物全部が焼け落ちてしまう前に、早く手だてを整えることができれば、それは、お客様にとってもメリットのあることに違いありません。相手がなかなか気づいてくれないのなら、「びっくり」させたり、騒ぎを煽ることも、時には必要なことなのです。

 「何かありませんか?」とお客様に伺ったところで、「何もありませんよ」と言われてしまえば、それ以上の話を聞くことは出来ません。俗に言う、ご用聞き営業の典型です。

 仮に何かあったとしても、お客様が、その何かを他人であるあなたに教える義務などありません。あるいは、その何かをお客様自身が気づいていないことや説明できるほどに整理できているとは限りません。

 そういうお客様に、

「食品原材料の原産地証明やトレーサビリティへの取り組みは、売上げにも直結する課題ですが、御社の商品を拝見すると、まだご準備を進められている段階のようですよね。今どんな対策を取られようとしているのでしょうか?」

などと、具体的に、場合によっては、ふれて欲しくない問題に踏み込んで、あえて聞いてみる。お客様にとっては、痛いはなしかも知れません。聞いて欲しくないことかも知れません。むしろそういうことをハッキリ指摘してみるのです。当事者である関係者がなかなか言えないことでも、直接関係のない第三者が指摘すれば、少しは冷静に聞いていただけるかも知れません。嫌な顔をされても、結局は、お客様のためにもなるのです。

 もし、自分がお客様の会社の社長だったら、どういうことを望むでしょうか。そういう視点を持つべきです。

 あなたが社長なら、何をしなくてはならないと考えるでしょうか。幸いにも、あなたは、お客様の会社の社長ではありません。お客様社内の利害関係に惑わされることもありません。世間のしがらみに気を遣う必要もありません。お客様の本当のあるべき姿について、理想を追求できる立場にあるのです。

  お客様の成功を心から望む発言であれば、お客様にとって耳障りの悪い言葉であっても、無碍に追い返すことなど出来ないはずです。お客様は、そんな仕事をしてくれる営業を求めているのです。

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