「オポチュニティを管理する。」ということについて、考えてみようと思います。
「オポチュニティ」とは、話はあるが、具体的なビジネスになるかどうかよくわからない案件のことです。たとえば、
- 展示会に来場されたお客様から、CRMの導入について検討しているという話を聞いた。
- いつも伺っているお客様の情報システム部門の方から、経理部で会計システムの刷新について検討しているらしいとの話を聞いた。
- ERP導入に向けたプロジェクトをスタートさせたらしいが、その計画について十分な確認が取れていない。
などがオポチュニティにあたります。
営業にとっては、わくわくする話であり、ぜひとも自分のビジネスにしたいと思うわけですが、なんともあいまいな話です。どれほど真剣に取り組んでいいのか図りかねる内容です。かといって、放置するにはもったいない話ですから、しっかりと裏を取って、判断したいと思うでしょう。
しかし、それを頭の中にメモとして書き付けておくだけでは、ああしなければ、こうしなければと考えているうちに、うやむやになってしまいます。「おい!あの話し、どうなったの?」と上司に聞かれ、そういえばと思い出す・・・なんていうことになってしまっているのが、オポチュニティの現実です。
こういうことになってはいけないとオポチュニティの一覧表を作り、管理されているところも少なくはないと思います。しかし、このような一覧表を作り、オポチュニティを書き加えていっても、いつしかゴミ箱になってしまいます。気がつけは、大昔の話がいまだに残っていて、「そういえば、この件、どうなったの?」と指摘され、「ああ、もうありませんよ。」などと無責任なことになってしまうこともしばしばです。
本来、オポチュニティを一覧にして管理する目的は、営業活動の無駄をなくすためです。
限られた営業の活動時間を有効に使うためには、数あるオポチュニティの中から、ビジネスになる可能性が十分にありそうな、質の高いものを選び出す必要があります。いくらがんばっても、これ以上の話しにはなりそうにないというものは、どんどん切り捨てなくてはなりません。その見極めをつけるまで、個々の「オポチュニティ」への関心を維持することが目的です。
しかし、一覧に書き出すだけでは、その優先順位はわかりません。また、その価値を判断することもできません。
そこで、ひとつの提案ですが、この一覧に「ネクスト・アクション」という一項目追加してみてはいかがでしょう。「ネクスト・アクション」は、実施期日、実施予定者、実施内容によって構成されます。
[2/25|吉田|伊藤システム部長を訪問しプロジェクト詳細を確認]
こんな内容になるでしょうか。
この一項目があるだけで、オポチュニティ一覧表は、一気に活性化されます。これを週次の営業ミーティングで確認するのです。このような確認作業を定期的に繰り返すことで、オポチュニティの新陳代謝が促進されます。その結果、常にホットなオポチュニティだけが、残るようになるのです。
それでは、そんなホットなオポチュニティの中から、SEやスペシャリストの支援を受け、積極的にリソースを傾けるべき案件であるかどうかをどのように見極めればいいのでしょうか。
そのもっとも効果的な手段が、「オポチュニティ分析」です。ある判断基準に従って、判定をするわけですが、これは、研修でご紹介しているものでもありますので、ここでは、この程度にしておきます。
「オポチュニティ一覧表(ネクスト・アクション付)」と「オポチュニティ分析」は、オポチュニティ管理の必須アイテムです。
オポチュニティは、ビジネスの源泉です。営業の仕事は、このオポチュニティを集めることから始まります。しかし、自分の頭の中に仕舞い込んでいたり、だだ一覧表に書き出しているだけでは、いつかは腐り、ごみの山になってしまいます。
「ネクスト・アクション」は、オポチュニティ管理を実効性あるものにするためのマジック・アイテムと云えるでしょう。
■ 研修のご案内 ■ -----------
ソリューション営業プロフェッショナル養成講座が、下記日程にて開催されます。
- 標準コース : 3月5日(木)、6日(金) 2日間 東京
- 管理者コース: 3月10日(火)、11日(水) 2日間 東京
今回からは、今までの研修で頂戴した皆様からのご意見を反映し、より解りやすく、よ実践的な内容にリニューアルして、講義をさせていただこうと準備をしています。
また、「是非、自分の上司を参加させたい」という、既受講者の方!「管理者コース」を開催いたします。是非このコースをご案内下さい。
多くの皆様のご参加を楽しみにしています。
--------------------------------------------
0 件のコメント:
コメントを投稿