2009年2月22日日曜日

システム 雲に載る (4)

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 前回に引き続き、クラウド型サービスを前提としたビジネスについて、考えてゆこうと思います。

4.インフラまたは、共有サービスを提供するパブリック・クラウド型サービスを利用したお客様のアプリケーション開発を請け負う

 プラットフォーム・レイヤーや共通サービスレイヤーのクラウド型サービスは、アプリケーションを自社で用意し、コンピューティング・リソースを外部に依存するシステム利用の形態です。そのアプリケーション開発やそのシステムと社内システムを連携させる仕組みを開発する業務が生まれます。

 ただ、この場合、単にプロセッサーやストレージを外部に依存すると言うだけではなく、サービス・プロバイダーが提供する機能やサービスと組み合わせることで、クラウドならではの付加価値を高めることも可能となります。

 たとえば、世界最大のソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)であるFacebook.comが提供するサービスでは、ここで開発したアプリケーションを自社のサービスとして外部に提供できるのですが、ここで提供されているSNS機能を組み込むことで、Facebook.comの巨大なソーシャル・グラフ(人と人との相関図、関係図)を自社のサービスに組み込むことが出来るようになります。

 また、Microsoft AzureGoogle Appのように、各サービスが提供する各種パーソナル・ツール類をサービスに組み込むこともできます。このように、クラウド型サービスが提供する共通サービスや上位のアプリケーションを利用することで、開発するアプリケーションの機能を向上させたり、自社だけで出来ないことが可能になるといったメリットを享受することが出来るようになります。

5.インフラまたは、共有サービスを提供するパブリック・クラウド型サービスを提供する事業者にアプリケーション・サービスを提供する

  プラットフォーム・レイヤーや共通サービスレイヤーを提供するサービス提供者に対し、アプリケーション機能を提供することや彼等のサービスを利用して自らサービスを提供するスタイルです。

 コンピューティング資源だけを利用して運用コストやスキルの問題を解決することも可能です。しかし、それだけではなく、クラウドならではの機能を利用することで、提供するアプリケーションの完成度や利便性を高め、サービスの品質を向上させることが可能となります。

 たとえば、先ほどのFacebook.comのように、自社だけであの強大なソーシャルグラフを作ることは出来ません。また、オフィース系のツールを組み込むことでユーザーの利便性を高めることも考えられます。このように、利用するサービスの特性を活かしながら、更に自社のアプリケーションの魅力を高める事も可能になるはずです。

6.パブリック・クラウド型サービスを提供する事業者のシステムを構築する

 一般的なデータセンター・サービスを提供する企業が、クラウド型サービスへ転換することを提案し、システム環境構築を行うビジネスです。ネットワーク、サーバー、VMやファイル共有、ロードバランシングなどを組み込んだシステム構築スキルが必要です。また、課金や運用監視にも対応しなければなりません。従って、システム運用管理に関わる技術も必要です。

 クラウド型サービスを一度使い始めたユーザーは、コンピューティング・パワーもストレージも、なかなか減らすことはできなくなります。特にストレージは、バックアップなどを考えれば、増えることはあっても減ることはありません。そう考えると、サービス開始当初は、コストが高くても、ハードウェアの値段は下がりますから、サービス提供者の収益力は高まります。従って、このようなお客様をしっかりつかんでおけば、継続的なリピート・オーダーを期待することができるかもしれません。

 ただ、そのためにもお客様のテクニカル・アドバイザーとして、頼りにされる専門知識と積極的な改善提案を行える人材の育成が必要となるでしょう。

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 かなり大雑把ではありますが、ソリューション・ベンダーとしてのクラウド・ビジネスにどう取り組めばいいのかを類型化してみました。

 ソリューション営業として大切なことは、このようなトレンドの変化をうまく利用して、お客様に新たな可能性への期待、夢を提供することだと思います。

 ちょっと、視点は違うかも知れませんが、お客様も仕事をしなければなりません。お客様もテーマを探しています。

 研修でもお話ししていますが、インターネットなどにより、情報入手の手段が増え、お客様も営業である皆さんも、情報の量に於いては、同じ立場にあります。従って、かつてのように、営業が、情報量の優位を武器にすることは出来なくなりました。

 しかし、こういうトレンドの変わり目は、営業にもチャンスがあります。それは、世の中の考えが、まだ統一されていないためです。お客様とは違う考え方を示しても、何らおかしくありませんし、新たな視点が、自社のユニークネスにもなりうるからです。

 だからこそ、こういう時期に提案の切り口として、新たなコンセプトと可能性を皆さんの言葉で積極的に伝えることが大切です。ビジネスでイニシアティブをとれるチャンスが生まれるのです。

 クラウドは、まだそんな過渡期にあるキーワードと言えるでしょう。

■ 締め切り迫る ■ -----------

 今年度最後の「ソリューション営業プロフェッショナル養成講座」が開催されます。

 ■ 標準コース : 3月 5日(木)、 6日(金) 2日間 東京
 ■ 管理者コース: 3月 9日(月)、10日(火) 2日間 東京

 今回からは、今までの研修で頂戴した皆様からのご意見を反映し、より解りやすく、よ実践的な内容にリニューアルして、講義をさせていただこうと準備をしています。

 特に管理者コースでは、今年のプランニングや今年度の部下の育成計画についても、踏み込んだ内容にしようと考えています。この管理者コースにつては、この厳しい景気を反映してか前回は定員割れとなり延期となってしまいました。
 
 お申し込みを頂きました皆様には、大変申し訳なく、お詫び申し上げます。そんな、皆様のお気持ちに報いるためにも、張り切って内容の充実を図ってまいります。
  • お申し込みは、こちらから。
  • パンフレットは、こちらからダウンロード出来ます。
多くの皆様のご参加を楽しみにしています。

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