2008年9月9日火曜日

ケース・スタディ 2 :契約直前 どうすれば・・・

 急に秋らしくなってきました。ランニングには最適な季節到来です。ただ、営業にとっては、半期あるいは四半期の締め。数字合わせに奔走されていることと思います。

 ということで、「契約直前、こんなことが起きたらあなたはどうしますか?シリーズ(?)」の第2弾として、こんなケースを作ってみました。みなさんなら、どうしますか?

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 東西技術工業には、年初より、サーバー統合とVM導入によるシステム運用環境の再構築を提案してきたのですが、ほぼ決着がつきそうな状況となってきました。
 東西技術工業の大崎システム本部長とは、ほぼ内容について合意ができ、今月20日に行われる経営会議で承認を得ることができれば、契約できるとの言質を取り付けています。

 そんな折り、大崎システム本部長から連絡があり、財務担当の竹田執行役員が、「実行することに反対はないが、費用の削減と予算執行の時期を半期ずらせないか」との打診があり、どうにかならないかとのことでした。

 あなたは、既に今月末の受注をフォーキャストしています。四半期の締めでもあり、金額も大きいので、契約をもらわないわけには行きません。

 あなたは、直ぐに大崎システム本部長に面会を申し入れました。大崎本部長も快諾し、直ぐに打合せをすることとなりました。

 大崎本部長に会うと、かれもどうすればいいのか困っていました。打診とはいうものの実質的には、竹田執行役員からの業務命令です。従わないわけにはゆきません。しかし・・・ 

1.現行の発注仕様では、これ以上費用の削減は困難であること。
2.厳しい納期をやりくりして、既に機器の先行手配をしていること。
3.来月からの作業に備えて、エンジニアも押さえていること。

などを大崎本部長には説明し、変更は簡単なことではないことを訴えました。しかし、大崎本部長にしても、業務命令に従わないわけにはゆきません。

問題1:あなたならこの状況にどのように対応しますか?

問題2:もし過去に戻って対応できることがあったとすれば、どういうことができたでしょうか?

さて、いかがでしょう?コメントにて、回答をお寄せください。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Eugene Asiaです。日本は涼しくなってランニングにはいい季節ですね。
これは私も(よく)経験する事例です。実際に通用するときとしないときがありますが、経験をベースにコメントします。
問題1-この場合、当社にとってネガティブな要素(業務範囲の見直しがかかり実際に収益のフォーカスとが異なるのと、既に機器及びエンジニアの先行手配をしていることにより直接的なコストが発生すること)について先方に真摯に伝える必要があります。これをもとに何らかの妥協案、例えば全体のスコープを幾つかのフェーズに分けて発注してもらう等の交渉をし、なるべく早く資金回収が始まるようにする。もちろん手配サイドもどの程度妥協できるか交渉する。
問題2 まずカウンターパーティ(この場合大崎本部長)がどの程度社内で影響力があるのか見定める必要があります。彼が実質的なDecision Makerなのか、このケースのように竹田氏がそうなのか。もし竹田氏ならば事前に会って状況を確認すべきです。また日本の会社の場合は難しい場合はありますが、我々の会社では通常プロポーザルの有効期限をつけています。これにより顧客にある程度のプレッシャーをかけることが可能です。さらには発注のタイミングです。私でしたら、客のMandateを確認するまでは正式発注はかけません。

匿名 さんのコメント...

問題1
 今の状況ですと、竹田執行役員にご納得いただければ良いだけのようですので、考えて
 みました。

 まず、大崎システム部長と一緒に、以下のようなアピールを考え、竹田執行役員に説明を行う。
 ・現在のスケジュールが東西技術工業にとって最適であること
 ・サーバー統合を半期ずらすことにより、その間、無駄なコストが発生し続けてしまうこと
 ・VM導入を半期ずらすことにより、VM導入による業務の効率化/恩恵を受けることが
  できず、実質損失となること
 
 その上で、リースなどを利用した東西技術工業の予算執行に合う費用スケジュールを提案
 する。

 「費用削減」への対応は・・・考え付きません。
 竹田執行役員は、システム導入の必要性をある程度理解した上で「費用削減」を求めてきて
 いるので、対応が必要なのですが・・・。

問題2
 予算執行の責任者である竹田執行役員と、その方法について詰めておく。

匿名 さんのコメント...

なんか、どんどん難しくなりますねえ。。 ^^;

この場合、「まずは竹田執行役員に会う」ではないでしょうか?そうしないと、その先が考えられないと思います。システム導入の必要性について駄目が出ているわけでは(多分)ないので、予算執行とか資金繰り上の問題ではないでしょうか。そうなると、こちら側の事情をいくら説明しても、論点がかみ合わないでしょう。
その辺の事情を詳しく聞いた上で、予算上の問題であれば、支払いを繰り延べるとか分割するとかいった方法もあるのかもしれません。