2008年9月10日水曜日

伝えたというあなたの満足ではなく、伝わったという相手の真実が大切である

 どうしても伝えなければ気が済まない。心の内にあることを全て言葉にして、すっきりする。伝えるべきことは伝えることができた。その満足の余韻に浸る。

 ため息をついて、相手の顔を見ると、「話が終わってくれて良かった・・・」と書いてある。一瞬、戦慄!「しまった!またやっちゃったよ。」

 いつもそんな失敗を繰り返しています。お客様に伝えるというスキルは、営業には必須のものです。しかし、自分が伝えたいことを伝えるだけで、お客様が聞きたいことを伝えていない。そんな会話をしている自分を一歩引いて眺めてみる。それが、このスキルを高めるための唯一の手段といえるでしょう。

 提案書や商品の説明も「そんなこと聞きたくないよ」というお客様の顔をよそ目に蕩々と話つづけたところで、お客様には何も伝わっていません。お客様にとっては、ただただ無意味な時間が費やされただけであり、何の価値も生み出さないばかりか、「彼は、自分にとっては価値のないひとだから、今後は会わないようにしよう。」という決心を固めさせてしまいます。

 「ものわかりの悪いお客様だよ!」というあなたの憤慨は、「役に立たない営業だよ!」というお客様の言葉の裏返し。お客様に責任を押しつける前に、自分の伝え方をまずは反省する。そんな謙虚さが必要です。

 お客様が聞きたいことは、結果であり、過程ではありません。お客様が知りたいのは、自分が何をしなければならないかであって、あなたが何をするかではありません。そんな当たり前をついつい忘れてしまい、気が付けば自分の言葉の世界に酔いしれている。

  「伝えたというあなたの満足ではなく、伝わったという相手の真実が大切である

 この言葉は、そんな私が行き着いたものであり、私自身への戒めの言葉でもあります。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

はっきり言って難しいです。僕にとって永遠の課題です。

匿名 さんのコメント...

ちょっと意味合いが違うかもしれませんが、以前上司から言われ、自分の戒めとしてる言葉があります。
「相手が忘れていたり、意味を間違えていたりしたら、それは伝えた(話した)自分の責任」
今回の言葉も、私の戒めの言葉となりそうです。