2009年7月30日木曜日

「自分の真実」と「相手の真実」

 こちらが良かれと思っても、相手には迷惑なこともあります。

 自分が少し知っているからといって、「これがいいですよ」と相手に勧める。しかし、相手はそんなことを望んでいないこともありますよね。

 反論できるだけの情報や知識が、十分に無い相手は、話し手の説明に畳み込まれ、それに従わざるを得ません。少し気の弱い相手なら、何も言わずに、それを飲み込んでしまう。しかし、残るのは、不満と怒りです。

 こんな話をすると、さぞや私は、気配りのある人物なのだろうと思われるでしょう。しかし、実態は、その反対。こんな失敗ばかりです。だから、こうやって自らの恥をさらけ出し、戒めとしているのです。

 自信を持って相手に勧めることとは、相手からの信頼を勝ち得る上で、不可欠なことです。そのためには、しっかりとした裏づけと、人の語った言葉、書いてあった言葉ではなく、自分で納得し、自分の言葉として伝えることです。

 しかし、それは、自分にとっては真実ではあっても、相手の真実とはかぎりません。

 相手のことを考え、相手の課題はどこにあるのか、どんなニーズを持っているのだろうかと、知恵を絞り提案すること。それが、前回のブログに書かせていただいた「ニーズ起点の提案」です。

 しかし、それとて、最初は、あくまでも自分が思い描いた相手の真実であり、仮説に過ぎません。相手が、ほんとうにそれを望んでいるかは、その仮説をぶつけて、確かめるしかないのです。

 自信を持ってお勧めすることと、相手は、果たして私と同じように考えているのだろうかという謙虚さ。この二つを同時に持って相手に向き合うことが、「相手の立場に立つ」ということなのだろうと思います。

「このひと、なんでこんな簡単なことがわからないんだ! 」
「こちらの言うとおりすれば、あなたもらくできるんですよ。」
「われながら整然と説明できてよかった、よかった。」などと、ついつい考えてしまう。

 自分の真実が、相手の真実であり、世界の真実なんだと思い込んでしまう。

 お恥ずかしいことですが、そんな失敗ばかりです。

 「自分の真実」と「相手の真実」は、別物。そんな冷静さを忘れないようにしなければなりませんね。

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