機能や性能だけで商品を選択するのなら、営業は必要ない。ECサイトで購入するか、コールセンターに電話をすればすむ話しだ。
サーバーやノートPC、ネットワーク機器なら、複数社の金額を比較しながら、もっとも安いものを選ぶことができる。
今の世の中、インターネットで検索すれば、大概の情報は手に入る。営業にたずねるまでもない。なまじ、営業などに声をかけると、自社製品の自慢話を聞かされ、公平で客観的な商品比較ができなくなってしまう。
また、今なら特別割引があるからと急かされ、こちらの都合でことをすすめることができない。
ならば、すべてを決めた上で、価格や納期を確認するためにだけ、営業に声をかけるのが、もっとも効率的な営業の使い方だ・・・
あなたのお客様は、こんなふうに考えてはいないだろうか。
私たち営業は、どこに存在価値を見出せばいいのだろう。見積りや注文書の運び屋、トラブル処理係、それとも、代金の督促をすることなのだろうか。
クラウドの時代になれば、アプリケーションは、Webサイトで、必要な機能を選択し、買い物カゴに入れればそれで済む。サーバー環境を手に入れたければ、CPU能力、ストレージ容量、OSの種類を選択し、発注ボタンを押せば、数分後に使えるようになる。
こうなると、営業は何をすればいいのだろうか。
私は、営業という仕事は、カウンセラーの仕事に似ているのではないかと思っている。カウンセラーとは、「何らかの問題を抱えている人から相談を受け、それに適切な援助を与える職種(Wikipedia)」ということらしい。
皆さんのお客様が、指示された仕事をこなす限りにおいては、営業の仕事は、単なる事務処理だけである。交渉といっても、決められた範囲での値引きや納期の調整程度であり、なんら付加価値を生み出すものではない。
しかし、お客様がそんな仕事ばかりをしているわけではない。
IT部門であれば、経営者から、一層のコスト削減を求められ、さてどうしようかと、頭を痛めている場合もあるだろう。また、サーバー台数が増え、運用の負担がますます重くなるが、予算は削減しろといわれている。どこにボトル・ネックがあり、どう対処すればいいのかを、整理できずに困っているかも知れにない。
経営者であれば、新たな事業に進出するために、ITを効果的に使って、競合優位を図りたいと考えているかもしれない。しかし、その具体的な方策を見出せないでいるかもしれない。
こんなとき、営業であるあなたは、お客様のよき相談相手となって、課題を整理し、その解決策を見出すお手伝いができるだろうか。
それは、こちらの一方的な押し付けであってはいけない。お客様が、課題や現状を整理し、目的や目標、途中のマイルストーンを設定するお手伝いをすることが第一だろう。
そんな、お客様の整理整頓を援助するのが、カウンセラーの仕事である。
お客様が、自分で整理整頓し、自分で課題を認識し、自分で解決しようという意思を持たなければ、たとえこちらがどんなにすばらしい(と勝手に思っている)解決策を提示しても、受け入れてはもらえない。
お客様の自発的な行動を促し、自ら解決したいという気持ちにならなければ、ビジネスにはならない。
また、クラウドが普及すれば、その選択肢はますます多様化し、その組み合わせもますます複雑になる。
そんなお客様に、お客様の価値を最大化するための選択肢を提示することも、カウンセラーの役割である。
お客様の課題を整理整頓し、お客様に自発的な取り組みを促す力。急速に変化するITトレンドの要点と課題を理解し、その時点で最適な選択肢を提示できる力。
このふたつの力がなければ、営業はいずれ、ECサイトに置き換えられてしまうだろう。
あなたは、大丈夫ですか?
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常識のない営業。お客様には、そうは思われたくありませんよね。
・10月6日(火) 開始 12月15日(火)終了
・毎週火曜日の18:30~19:30
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10月8日(木)、以下の無料セミナーを開催します。
たぶん、言葉はご存知のはず。でも、それを体系的に整理されていますか?要点や課題、ビジネスの可能性について、明確な方針をお持ちですか?
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