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2008年12月19日金曜日

新商品を売り出す その3:商品を売り込む道具

 「商品の価値」とは、この商品によってもたらされるお客様のベネフィットであるという話をした。性能や機能も価値を生み出す要素ではあっても全てではない。むしろ、その商品の目的、つまり、この商品によって何を解決し、どのようなベネフィットをお客様に提供できるかを正しく理解しなければ、その商品の良さは伝わらない。

 また「商品の魅力」は、お客様の満足に比例するという話もした。お客様の満足は、商品単体でもたらされるものではない。導入前の検討から始まり、導入後の開発や運用に至る一連の作業が、お客様にとって楽に、確実にこなせる組み合わせを提供する。商品をその組み合わせのひとつの要素として、あなたの会社だけのオリジナルな組み合わせを作ることが出来れば、結果として商品の魅力も増し、他社との差別化も可能となる。ソリューションという商品は、このようにお客様の目線に立った組み合わせである。

 では、この「商品」をどうやって売るのかと言うことだが、これについては、売るもの、お客様も様々であり、ここで一律に申し上げるのも難しい。そこで、共通する要素としてのどのような営業ツールを用意すればいいのかを考えてみることにしよう。
  1. マーケティング・プレゼンテーション 提供しようという商品の必要性を訴求する内容。社会情勢、法律、公的ガイドラインなど、必要性を説き、危機感をあおり、商品導入の必然性を訴え、ニーズを喚起する。
  2. アセスメント・シート 導入の必要性に気付いて頂くためのツール。お客様の状況について確認する質問を列挙。インタビューや自己回答式で答えて頂くことで、どこに課題があり、提供しようとするサービスを利用することによるコストとメリットを概算することが出来る。
  3. パンフレット きっかけを作る、お客様に興味を持っていただくための道具。性能や機能ではなく、どのようなベネフィットがもたらされるかを中心に、数ページの資料を作る。
  4. 製品仕様書 パンフレットの最終ページあたりに組み込むことも可能だろう。製品の性能や機能、特徴をまとめた資料を作る。
  5. 提案書のひな形 製品やサービスについての価値、詳細な説明、費用、作業の手順などをまとめる。稟議書の素材となるもの。
  6. セールス・ガイド 自社あるいは販売代理店のセールスが誰に、どのように販売すればいいかを説明したマニュアル。必要とするお客様の見分け方、プレゼンテーションの方法や台詞などを含める場合がある。一連の資料を作った人だけが、それら資料を使えるようでは、効率が悪い。
 ざっと、こんなところだろうか。

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 詳しくは、いずれ研修としてご提供しようと考えています。是非そのときは、ご参加下さい。
 また、このような商品作りの企画、資料作成も承っております。お気軽にご相談下さい!
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 ということで、ご相談をお待ちしております!

追伸:よろしければ、このブログをお知り合いにもご紹介下さい。よろしくお願いいたします。

2008年12月18日木曜日

新商品を売り出す その2:商品を魅力的に見せる

 「商品の魅力とは、購入者の満足に比例する

 商品の機能や性能は、お客様の満足を高める大切な要素ではある。しかし、それがすべてではない

 今の世の中、「唯一無二」のIT製品などなかなかお目にかかれない。それぞれに特徴があり、優位性はあっても、絶対的なものではなく、一長一短がある。そのような商品同士の比較の中で、商品だけに着目して、その良さを訴求しようとしても、自ずと限界がある。

 「ソリューション・ビジネスは、“商品がない”からスタートする」という話を以前にもしたが、お客様の求めているものは、ハードウェアやソフトウェアではない。お客様は、課題を解決したいのであって、商品を購入したいわけではない。ハードウェアやソフトウェアは、課題解決の手段を構成するひとつの要素に過ぎない。それら要素の組合せが、自分にとって最もふさわしいものであることを見極め、購入を意思決定する。

 お客様が求めているものは、[楽]X[確実]X[安価]である。

 これは、足し算ではなく、かけ算であることに意味がある。お客様にとって、楽にしかも確実にできるという確信があるならば、価格については、多少他社より高くても仕方がないだろうと思って頂ける。

 商品を含む、あなたが提供しようとする課題解決の手段=ソリューション=「個々のお客様に最適化された組み合わせ」を提供できれば、お客様の満足は高まり、結果として、商品も魅力的に見えるはずだ。

 ただ、これをすべてのお客さまごとに個別に作るということになると、担当する営業の力量に左右され、会社全体の効率は期待できない。

 そこで、お勧めしたいのが「ソリューション・パッケージ」という考え方。その商品をお使いいただくお客様が、楽して、確実に、効率よく利用できるサービスや仕組みを組み合わせのひな形を作り、必要に応じて、その組合せをカスタマイズして提供するという考え方。

 たとえば、VMを売ろうとする場合、
  • VM適用による効果や概算費用を算定するアセスメント
  • 導入計画策定セッション
  • 商品(VM+ハードウェア)
  • 運用最適化支援サービス
  • リモート監視サービス
  • ポイント制 保守・サービス・パッケージ(基本+サービスやインシデント対応)
  • ・・・
というような組み合わせが考えられる。

 このような組み合わせを「VM最適活用ソリューション・パッケージ」という自社のオリジナル商品として提供できれば、お客様の満足度は高まるだろう。同時に、無償の「サービス」は減り、利益のかさ上げにも貢献する。

 これは競合他社への差別化にもなる。自分たちならではのオジナルな組み合わせを提供できれば、同じ商品を販売している他社との競合に対し、優位を築くことができるだろう。

 「商品の魅力とは、購入者の満足に比例する

 購入者の満足を高めるためにどうすればいいのか。そのための手段を考え、最適な組合せを創り出す。ハードやソフトは、お客様の満足を高めるための手段のひとつであることを忘れてはならない。

 手段が一人歩きしてしまい、「この商品は、こんなにすばらしいものなんです!」と力説するだけでは、お客様は、自分がどれほど満足できるかを思い描くことなどできないだろう。それでは、商品の魅力は伝わらない。

2008年12月17日水曜日

新商品を売り出す その1:「商品の価値」とは?

 ものを売ることは、決して簡単なことではない。営業を経験した人であれば、身にしみていることだろう。ましてや、新しい商品やサービスを販売するとなると、その難しさは何倍にもなる。幾重にも立ちはだかる壁を崩し、やっとその向こうにあるお客様にたどり着く。一足飛びに、向こう側へ飛び越えたいところだが、そんな都合のいい方法は、そうあるものではない。

 まず最初に突き当たる壁は、その商品の価値を明確にすることだろう。そんなことは当たり前だと言われるかもしれないが、意外とこの肝心なことができていない場合が多い。

 例えば、海外の製品を販売する場合。マニュアルや製品紹介の資料を和訳し、それをそのままWebに掲載したり、お客様への説明資料として使っているケースをよく目にする。このような資料は、やたら文字が多く、専門的な用語が多用されており、わかりにくい。何が違うのか、どこが画期的なのか、じっくり読まなければ分からない。

 また、使い方や事例などが書かれていても、海外のものばかりで、それが日本の事情とかけ離れているものも多く、折角読んでもピントこないものも少なからずある。

 そもそも、そんなものを平気で製品説明資料として使っている感性が疑われる。本当に売る気があるのなら、お客様がその資料を見ただけで、「ぜひ売って下さい!」と言わせるぐらいのものを用意しようと考えるべきだろう。

 このような資料を作るときに、まずとり組むべきことは、製品の機能や性能について深く理解することではない。この製品が解決しようとしていること、つまり、製品の目的とでも言うか、どのような価値をお客様にどどけようとしているのか。それを理解することだ。

 その上で、自分の思いこみではなく、日本の実情に合わせ、お客様の現場で使われるシーンをイメージし、このような使い方なら、これだけの価値を生み出すことができる。そのひとつひとつを明らかにし、お客様が、「なるほど、このような使い方ならわが社でもありそうだ。それで、これだけの価値があるならば検討してみよう。」と思わせることだろう。

 製品紹介資料とは、そのようなことを伝えるもののことを言う。製品スペックや価格資料も必要ではある。しかし、それだけでは、お客様にほしいと思っていただくまでの道のりは遠い。

 もちろん、既に同様の商品が出回っていて、その商品のもたらす価値が広く理解されているものであれば、「価格が1/3」や「スピードが10倍」と言うだけでも、十分に価値は伝わる。しかし、新しい考え方や分野の商品となると、利用シーンや必要性の背景にある法律や制度、世の中のトレンドなどの変化と絡めて、必要性を喚起することから始めなくてはならない。知恵の使いどころだ。

 新商品の開発でも同じことだが、この商品がもたらすお客様の価値は何かを考え、仕様を絞り、作り込んでゆく。よくある「技術者の趣味」でつくられた商品は、「お客様が欲しいもの」というものが乏しく、「こんなにすごいんです」という自己満足と自慢に満ちていて、売るに売れない。機能は豊富だが、「そんなに必要ないのでもっと安くしてください」という大半のお客様の期待に沿うことができない。

 「商品の価値」とは、「お客様がほしいと思う気持ち」である。これをどうやったら生み出すことができるのか。新しい商品を新たに作るにせよ、海外から優れた商品を持ってくるにせよ、お客様の目線、お客様がまさに利用しようとしている状況に即して、お客様の「ほしい」を徹底的に考える。それが、新しい商品を売り込む上で、最初のステップとなる。

 次回は、「商品を魅力的に見せる」方法について、考えてみよう。