- 営業研修なんかに参加しても、所詮そのときだけのこと。一時は、その気になって、頑張ろうと思うけど、結局は続かない。
- 営業は、人を相手にする仕事だから、センスがなければ、勤まらない。営業センスのない人間が、研修に出ても、何の役にも立たない。
- 理屈なんて、営業には必要ない。とにかく、お客さまのところに行く。そして、お客さまに顔を覚えてもらう。それが営業力だ。
未だにこんな考えをしている経営者がいるとすれば、きっと会社をつぶしますよ。
IT業界は、モノの時代からサービスの時代へ、大きく変わろうとしてます。これは、不況だからという一時的なものではありません。ビジネスのパラダイムが、大きな音を立てて転換し始めている。ビジネスの根っこが、代わろうとしているのです。
当然、営業の仕事も変わります。にもかかわらず、新しい時代の「どうすればいいのか」を棚上げし、旧態全とした営業スタイルで仕事をしている。本当にそれでいいんでしょうか。
なぜ、モノが売れなくなるのか。例えば、ストレージを仮想化する技術のひとつにシンプロビョニングというものがあります。この技術は、「容量を仮想化する」技術です。ユーザーには、あなたのストレージは、10TBありますよと見せておく。しかし、実際に使っている容量が、1TBならば、物理的なハードディスクも1TBあればいい。将来に保険をかけて、余裕を持ってシステムを用意しておく必要がない。ですから、物理的なハードディスクの容量を数分の一に減らすことができるのです。
もうひとつ、「重複排除」という技術。例えば、電子メールで10人に添付ファイルを送れば、9人分は重複です。ビジネス文書を世代管理している場合、世代間の違いは、数パーセントにも満たないといわれている。大半が重複ということになります。この技術は、ユーザーの使い勝手は、今までどおりで、このような重複部分をばっさりと削除して、保管するものです。ですから、物理デバイスは、数十分の一、場合によっては、数百分の一の容量しか必要がありません。
どうです。ストレージは、今までのように売れなくなりますよ。
また、クラウドが、すぐ基幹系までも置き換えるとは思いませんが、オフィース系、例えば電子メールやコラボレーション系ならば、それほど高い可用性を求められませんから、十分に使えるはずです。となると、その分、自社でシステムを所有する必要はありません。
運用管理も、今まで派遣や委託に任せていたことも、ネットの向こう側でリモート監視、リモート・メンテナンスできる時代です。そうなると、中国やインド、場合によっては、南アフリカの会社にお願いしてもいいはずです。
システム開発も、SOA化が進めば、CMMIの5を取得している中国やインドのソフトウェア工場にお願いすれば、低コストで高品質のシステムを手に入れることができます。
ユーザー企業にとって、ITは、手段であって、目的ではありません。ですから、目的を達することができれば、モノにこだわりはありません。「投資対効果」で、企業は選択するのです。
営業は、売上げを上げることが使命です。とすれば、売上げをモノに頼っているソリューション・ベンダーに将来はありません。また、派遣や委託も中国やインドと品質とコストで勝負しなければなりません。今までのやり方では、消耗戦を強いられるだけです。
モノに頼ることはできません。人月単価も抑えられ、頭数をそろえても利益を出すことも、ますます難しさを増しています。
来月、東京と沖縄で、「ソリューション営業プロフェッショナル養成講座」を行います。これからの時代の「どうすれば」をお伝えしようと思っています。
- どうすれば、新規顧客を獲得できるのか。
- どうすれば、お客様の課題を見つけ出すことができるのか。
- どうすれば、お客様の琴線に触れる提案ができるのか。
- どうすれば、取りこぼすことなく、確実に受注に結びつけることができるのか・・・。
これは、生まれ持ったセンスや才能の問題ではありません。ロジックであり、エンジニアリングなのです。
あさっての方角に、がむしゃらに走っても、無駄な時間とエネルギーを消耗するだけです。地図を広げ、ビジネスの存在する方向を見定め、確実に歩みを進めること。これからの営業に求められている力です。
精神論、根性論の営業研修だけで、これからのITビジネスを生き抜くことなどできません。その事実に、もっと真摯に向き合う必要があるのではないでしょうか。
■ ソリューション営業プロフェッショナル養成講座 ■
「どうやるか」を考えてみませんか。
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こんな仕事をしています。
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