2008年6月5日木曜日

誰のためのソリューションですか?

 「我が社のソリューションは・・・」と製品やサービスについてご説明を頂く。ところで、それは一体誰のためのソリューションですか?

 こちらがどんな課題を抱えているかも聞かないで「ソリューション=解決策」を紹介できるはずがありません。正直に「製品やサービス」の紹介であると言ってくれたほうが、かえって親切というものです。
 なんだか「ソリューション」と言った方が、時流にも合ってて、高級でレベルが高いとでも考えているのでしょうか?

 あるいは、とりあえず製品の説明をして「あなたの会社のソリューションとなるかどうか、あなたが考えて下さい。」とでも言いたいのでしょうか?なんとも不親切な営業だとは思いませんか。

 「我が社のソリューションは・・・」と言う営業さんの「ソリューション」とは、自分のノルマ(売上予算)を達成するためのソリューシュンです。つまり、お客様の課題を「解決」するためではなく、自分の営業成績を達成のための「ソリューション」ということなのでしょう。お客様の課題に対する解決策という、本来のソリューションとは、全く別物です。

 「お客様の視点に立って・・・」、「お客様本意の・・・」という言葉をよく耳にします。それこそが、ソリューションだと理屈では分かっています。でも、その言葉通り、お客様の課題をきちんと聞き出し、その課題に応える内容でなければ、それはソリューションではありません。

ソリューション営業である以上、「製品」と「ソリューション」を区別することは、最低限の常識と心得ておくべきでしょう。

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