ランニングをしていると季節の移ろいを肌で感じることができる。
今日は、抜けるような青空に誘われて久し振りに自宅周辺で走ることにした。自宅から北上し、玉川上水にぶつかる。この上水に沿って小金井公園までの10km。そこを折り返し同じコース戻ってくる20kmが休日の定番コースだ。
クヌギやナラなどの武蔵野の広葉樹がトンネルのように囲む玉川上水。鬱金や山吹に色づいた木々の合間から漏れる日差しは、とても透き通っている。時々吹き抜ける冷たい風に舞い落ちる枯れ葉が秋の終わりを伝えているようだ。
こんな季節のランニングは、ついついオーバーペースになりがちだ。勢い余って駆けだしてしまうと後半はスタミナ切れで失速してしまう。わかっているのだが、今日もまた同じ失敗をしてしまった。まだまだ修行が足りない。
最近、自分のランニングフォームにちょっとした異変が・・・実は、相当「うるさい」走りになってきたのだ。靴の裏を地面にパタパタと叩きつけるように走る。かかとやつま先からではなく、足の裏を水平に地面に叩きつける走り方。フラット走法というのだが、それがうまくできるようになるとこんな音が出る。
以前からそれを意識して走ってはいたのだがなかなかいい音が出ずに試行錯誤していたのだが、最近やっといい音が出るようになった。
フラット走法のメリットは、無駄のない効率的な走りが出来ることにある。かかとから入る走りでは前へ進もうとする力をかかとで止めてしまう。つま先からでは、ふくらはぎに負担がかかり、より大きな筋肉で余裕のあるももやおしりの筋肉がうまく使えない。フラット走法は、ランナーにとっては、無理、無駄のない、もっとも効率的な走り方といわれている。
もう若くはないのだから、いかに省エネで走るか。筋肉よりも技で勝負しなければ、これからの向上はない。この異変のおかげだろうか、今までよりペースを上げても疲労感が少ない。今日の20kmもそれほどの消耗感もなくいつもより5分ほど早い1時間31分で戻ってくることが出来た。涼しくなったこともあるのだろうが、こんなささやかな成長が何ともうれしい。
営業という仕事もそうである。若気の至りですまされるうちは、がむしゃらに走りまわる事も勉強であろう。しかし、後輩もでき、リーダー的な役割を担うようになれば、そうもゆかない。如何に効率よく、かつ効果的に仕事をこなしてゆくことが必要となる。
「営業という仕事は本当に忙しい」という言い訳は、20代までなら許されるが、いい年をして未だに同じ事を言っているようでは、「自分は能力がありません」と宣言していることと同じである。
「ソリューション営業プロフェッショナル養成講座」で、「営業の仕事は、エンジニアリングである」という話をする。決して個人の経験と勘、そして度胸に頼るのではなく、正しい手順をこなしてゆけば自ずと結果が得られるという考え方だ。ただ、闇雲に走り回るのではなく、セオリーに基づく手順を踏めば、無駄はない。省エネ営業である。
営業活動プロセス、それをベースとしたオポチュニティ分析やプロジェクト分析。仕事の無理、無駄を排除する手だてはある。
プロジェクトの延期、予算執行の先延ばし・・・営業にとっては、厳しい話が増えてきた。こんな時こそ、気合いと根性だけでがむしゃらに走り回るだけではなく、冷静に案件を分析し、営業活動の手順を見直してみるべきではないかと思う。
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