2008年7月29日火曜日

間違え探し(その4) 問題

 ついつい文章が長くなってしまいます。研修では、「お客様に伝えたいことではなく、お客様が聞きたいことを伝えなさい!」、「簡潔明瞭、体言止め、箇条書き」などと講釈しているのですが、ブログとなるととどまるところを知りません。まずいなぁと思いながらも、反省はほどほどに、やっぱり書かずにはいられません。ストレス発散です。おつきあいください(笑)。

 さて、今回は、ご好評の間違え探しの第4弾。さて、ご回答はコメントにてお寄せください!

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 この当たりでは最大手である「東洋テクノ工業」。あなたは、なんとか新規顧客としてこの会社にアプローチできないものかときっかけを探していました。そんなことを既に取引のある「アジア技研」の吉田システム部長に話したところ、東洋テクノ工業のIT担当役員の山田執行役員とは学生時代の同級生なので紹介してあげてもいいという話になりました。アジア技研は、規模は小さいながらその技術力が買われ東洋テクノ工業の下請けもしており、仕事の上でも密接な関係がありました。

 あなたにとっては、願ってもないチャンスです。直ぐ紹介を依頼しました。

 しばらくして、吉田部長から連絡がありました。山田執行役員より会ってもいいとの連絡です。あなたは、早速、吉田部長の了解を得て、山田執行役員の秘書に連絡を取り、アポイントを取ることができました。既に吉田部長からの連絡が通っていたので、直ぐに時間調整してくれました。

 あなたは、直ぐに東洋テクノ工業のホームページや業界紙などを調べ、できる限り情報を収集。この会社の状況や問題がどこにあるだろうかと想像を巡らし、自社の取り扱うERPシステムの適用の可能性について考えました。そして、きっと興味を持って頂けるだろうと思われるポイントを箇条書きにして、簡単な説明資料を用意し、準備万端面会に臨みました。

 山田執行役員は、とても気さくな方で、吉田部長との学生時代の思い出ばなしや会社の紹介などをいろいろと教えて頂きました。
  あなたは、そんな山田執行役員の話をひとしきり伺い、よし、次はいよいよ話を切り出そうと準備をしてきた資料を取り出しました。

 「山田様、実は御社の業務でもお役に立ちそうなシステムを弊社では力を入れています。吉田部長のアジア技研様でもお使い頂いており、大変ご評価頂いております。ぜひご紹介させて頂きたいのですが、よろしいでしょうか。」

 あなたは、山田執行役員の了解を得て、自分がいろいろと調べてきた東洋テクノ工業の情報を駆使して、「いま御社では、XXXという問題を抱えていらっしゃるようです。このような問題は、御社の経営にとって、大変憂慮すべき問題ではないかと思います。我が社のシステムは、まさにこの問題の解決にお役に立てるものと考えております。と申しますのは、・・・」

 調べてきただけのことはありました。問題の核心は突いていたようです。山田執行役員の顔が少し厳しくなったようです。

 あなたが話し終えると、山田執行役員は、「大変貴重なご意見を頂きました。本当に有り難うございます。担当のものに相談し、連絡させましょう。」とのこと。あなたは、まずは成功と晴れやかな気持ちで役員室を後にしました。

 しかし、その後いっこうにお客様からの連絡がありません。これはいったいどうしたことなのでしょうか。

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 さて、おわかりになりましたか。ご回答は、コメントへお願いします。

6 件のコメント:

maru.sosoh さんのコメント...

ヒントは「失礼な単語」ですよね(^^)

先週のセミナーを本ブログで復習中〜

斎藤昌義 Saito,Masanori さんのコメント...

maru.sosoh さん
ご回答ありがとうございます。いいポイントついてますよ。でも、それだけじゃありません。あと2つ・・・

匿名 さんのコメント...

うーん。だんだん難しくなってきますね。。

・先方の問題点を最初から決めつけてしまっている
・押しつけがましい

でしょうか。直前のブログで「売り込まない」と書いていたので。。それとも、ひっかけ? ^^;

しかし、こういうケーススタディを沢山作ると、教育用ロールプレイコンテンツも作れそうですね。

匿名 さんのコメント...

今回は一回目の訪問であり、さらに得意先の吉田部長のご紹介ということもあるので、ご挨拶程度にしておくべきであったのではないでしょうか?
「次回、こういったことを話す機会をいただきたい。もし可能ならぜひご担当の方も同席を・・・」
といった切り口で、二回目に色々説明をすべきではなかったのでしょうか。

・・・今回は問題がこれまで以上に難しいですね。上記の回答もあまり自信がないです。

こじょ さんのコメント...

まずは山田執行役員の気さくな方がポイントでは? 先方がいろいろ吉田部長との思い出話をしていたのですから、自分と吉田部長の接点や思い出話などの話から進めていき、まずは自分という人間を知ってもらうことが必要だったのでは?そして問題提示はこちらからするのではなく、先方に○○君ココが問題なのだよ!と言わせる質問をして、それに対する答えを資料として提示したほうがより効果的で信頼も得られます。さらには実務レベルになると役員クラスの人では細かいところまでわからないかもしれませんので、現場担当さんの意見も聞かせてもらうほうがより受注に繋がると思います。 山田執行役員さんは意思決定者でありそこの信頼を勝ち取れば、後は窓口担当者と細かい打合せをすればよいのですから。

斎藤昌義 Saito,Masanori さんのコメント...

みなさん ご回答有り難うございます。どれも核心を突いてますね。しかし、もう一点見逃しているところがあります。みなさんのご回答にはないようです。

さて、見つけられますか?