2008年7月14日月曜日

間違え探し(その2) 問題 

Q: 営業であるあなたの対応として、どこに間違えがあるでしょう?
 (よろしければ、コメントにてご回答を頂けませんか。みなさんとお考えを共有するのも楽しいものです。)

 お客様である東西工業のシステム担当者Aさん(入社5年目の27歳)より、今度発売された12.5インチのノートPCを30台導入したいとの相談をいただきました。目的は、営業担当者が商談の現場で見積金額を即座に確認できたり、在庫確認や注文処理をその場で行えるようにすること。そのために、高速のインターネット接続ができる通信機能も合わせて購入したいとのことでした。

 あなたは、早速見積りを作って、Aさんに提示しました。ただし、高速で通信できる携帯電話については、あなたの会社で取り扱えないので、それについては、お客様側で探してほしい旨を伝えました。

 Aさんは、携帯電話については「しかたがない」と了承したのですが、その見積金額を見て、もう少し安くできないだろうかとの申し出がありました。

 あなたは、その点については抜かりはありません。値引きの要望が来るであろうことはある程度読み込み済みのこと。即座にその金額から5%を値引くことを伝え、見積書と注文書を直ぐに届けることを約束しました。

 あなたは、会社に戻り直ぐに見積書と注文書を作成しました。見積書は、その場でFAXで送り、オリジナルの見積書と注文書を直ぐに宅配便で送り出しました。

 Aさんにも電話を入れて、FAXでお送りしたこと、オリジナルは、宅配便で送り出したことを伝えました。Aさんは、あなたに対して迅速な対応に感謝の言葉を伝え、「稟議に若干時間かがかかるので1週間ほど待ってほしい。正式発注の際には直ぐに電話する」とのことでした。

 進捗を確認するのは営業の鉄則です。2、3日経って、Aさんに稟議の進捗はどうか、補足すべき資料の提出は必要ないかなどと尋ねたところ、ちょっと稟議に手間取っているのでもうしばらくかかるが問題ないとのこと。改めて連絡するから待っていてほしいとの話しでした。

 1週間ほど経ちました。まだ連絡がありません。心配になったので、もう一度電話をしてみたところ、Aさんは、主張のため不在とのこと。電話がほしい旨の伝言を残しました。しかし、2、3日経っても連絡はありません。

 PC30台は、そこそこの商談です。この後も、他の営業担当者への横展開もあり、最終的には200台ほどになる予定です。決して侮れないビジネス・チャンスです。

 あなたは、Aさんの会社を訪問することにしました。そして、Aさんに会って話を聞いたところ、B社に発注することに決まったこと。それは、システム部長の指示であり、自分にはどうしようもなかったことなどを聞かされました。

 あなたは、この商談を失注してしまったのです。

-> よろしければ、コメントにてご回答を頂ければ、幸いです。
-> 正解は、次回のブログにて・・・

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

携帯電話を一緒に見積もらなかったのがいけないのでは。別々に発注するなど、担当者の負荷になり、面倒くさいはずです。
予算がぎりぎりなら別でしょうが、予算内であれば、多少高くても、一括で持ってきてくれる会社の方がありがたいのではないでしょうか。

匿名 さんのコメント...

そもそもコンタクト先の担当者は意思決定権者ではないですよね。何が発注のキーポイントになるのかを把握できていなかったようですし、競合他社の動向なども、コンタクト先から引き出すことができていないようにも思えます。

言われた見積資料を作成し、言われた値引きを行い、できないことはただできないと申し伝えただけではないでしょうか?これはただの作業ではありませんか?

匿名 さんのコメント...

なんだか、当社(特に自分?)にもよくありそうなシチュエーションだなあ、と思います
・・・。
その点を踏まえて、真剣にいくつか考えてみました。

・通信機能の提案をするべきであった
 見積り提示や提案ができないとしても、システム提案を行う会社であればお客様よりも
 通信導入に関するノウハウはあるかと思うので、他の人に聞くなりして、いくつかの案
 や比較表を作成してしてあげるなどをすべきであったと思います。

・値引きが早い
 お客様から言われて、即値引きでは、はじめに提示した見積り金額に対してお客様の不
 信感がつのるのでは?
 事前に値引き分を見込んでいるとしても、せめて上司相談や社内確認を行います、という
 ようなワンクッションをおくという事を説明すべきだったと思います。

・見積り提示後のアクションが悪い
 「決して侮れないビジネス・チャンス」であるのであれば、見積りを先にFAXで送る
 のは良いとしても、見積り原本は自分で持っていって、お客様としっかり会話すべきだ
 と思います。

・結果から考えると、稟議決済ルートや競合について確認をして、そちらのフォローを
 しておくべきであったと思います。

さらに講義で学んだ事で言うならば、、、
今回の【ノートPC導入による営業業務のシステム化】について、お客様の話を聞き、そ
れに対して自分の意見などを話しておくべきであったのかな、と思います。

上記のほとんどは、一度訪問すれば、そこで確認ができることなのかな、と。

今回の問題は、良くありそうな、さらに言うなら、問題の内容と同じような事を自分がし
てしまった事があるような(?)シチュエーションです。
ですので、正解をよけい楽しみに待っています!

斎藤昌義 Saito,Masanori さんのコメント...

匿名さん はらみさん しずくさん

ご回答ありがとうございます。
みなさん、ポイントをしっかり押さえていらっしゃると思います。

しずくさん 

徹底的に考えて頂き、感謝します。冷静になって、あらためて自分に当てはめて考えてみると、いろいろなことに気付かれると思います。研修がお役に立っているようで何よりです。

それでは、私なりの回答を後ほどアップします。ただ、みなさんに、すっかり正解をお出し頂いたようで・・・(笑)