2010年5月15日土曜日

提案書には、何を書けばいいのでしょうか?

 皆さんは、次の質問にどのようにお答えになりますか?

 Q:ソリューション・ビジネスにおける提案書とは、何でしょうか?
 
 ・商品の特徴や仕様、金額を説明するための書類。
 ・技術的な詳細を説明した資料。
 ・これから開発するシステムの工程や体制をまとめたもの。
 
 どれも部分的には正しいのですが、しかし、それだけでは、いずれも正解とはいえません。
 
 ソリューション・ビジネスにおける商品は、お客様の課題を解決するための一連のプロセスです。お客様は、自身の課題を解決したいのであって、特定の製品やサービスを購入したいわけではありません。この期待に応えることが、ソリューション・ビジネスにおける仕事ということになります。
 
 では、お客様は、一体に何に対価を払えばいいのでしょうか。ノートPCやスマートフォンという実態のある商品ならば、対価の対象は、明確です。しかし、「解決するための一連のプロセス」という商品は、いったいどういう形をしているのでしょうか。
 
 「解決するための一連のプロセス」には、サーバーやノートPC、パッケージ・ソフトウェアなどの実態あるものも含まれます。しかし、それ以外にも、開発や保守、場合によっては、運用などのサービスも含まれます。つまり、お客様の個別の課題を解決するために必要となる、製品やサービスの組み合わせが、ソリューション・ビジネスの商品というわけです。
 
 では、どのようにすれば、これを対価を払うに対象、つまり、商品という実態あるものにすればいいのでしょうか。
 
 もうお分かりだと思いますが、それが、「提案書」なのです。
 
 つまり、ソリューション・ビジネスにおける提案書とは、商品そのものだということになります。
 
 決して、商品やサービスの特徴や仕様を説明するものでもなければ、技術的な説明資料ではないのです。
 
 見方を変えれば、ソリューション・ビジネスにおける提案活動とは、お客様の抱える課題を解決するための「ソリューション」という商品を作り上げてゆく活動と考えることができます。お客様が何に対価をお支払いいただくのかを明らかにし、それぞれのお客様ごとに作られた提案書という商品を作り上げてゆく。その過程が提案活動なのです。
 
 ですから、「提案書」には、まずは、お客様の課題がいったいなんであるか、その原因はどこにあるか、それを解決すれば、どのような価値をお客様が享受できるのかが、書かれていなくてはなりません。この前提が合意できていなければ、その手段や過程が、どんなにすばらしいものでっても、お客様にとっては、「余計なお世話」になってしまいます。
 
 この前提があって、その手段とそれを実現するための具体的な手順や体制、費用が、納得できるものになるはずです。
 
 このように、お客様の課題を解決するための製品やサービス、それを実現するための過程や費用など、一切を纏め上げ文書化したものが、提案書となります。お客様は、この提案書という商品の購入について、稟議し、契約し、対価を支払うのです。
 
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