2011年9月23日金曜日

若い人が辞める会社の運命


「若手や中堅の優秀なエンジニアが、この一年で3人辞めてしまいました。来月もまた一人やめる予定です。いったい、どこに問題があるのでしょうか。」

あるSIerの経営者から聞いた話です。私はこう答えました。

「楽しくないからじゃないですか?」

先週のブログでも書きましたが、コンピューターが、まだまだこれからという時代は、コンピューターを導入することが、業務のイノベーションをもたらしていました。SIerがシステム・ハウスと言われていた時代です。まだまだこれからの時代ですから、新規の導入や開発が仕事を支えていました。また、運用・保守も時代を先取りした仕事であった様に思います。当然、新しい技術を走りながら取り込んでゆくことが当たり前の時代でした。

その後、情報システムが企業内で一巡し、業務で広く使われるようになるころには、ユーザー企業は膨大なシステム資産を抱えることになりました。そうなると、新規開発は少なくなり、業務の変更や拡大に合わせて既存システムを手直ししながら使うことが当たり前となってゆきました。IT部門予算の7割から8割が既存システムの運用や保守に関わる費用となってしまったのには、このような背景があります。

当然、運用・保守の仕事量が増えてゆきます。SIerも潤沢、継続的にある既存システムの保守、運用の仕事をするほうが、新しい請負開発でリスクを冒すより、安定した収益を得られることになります。そんな時代背景の中で、この会社も大手の下請けとして、リスクの少ない派遣や準委任の仕事を増やしてゆきました。

景気が良かったときは、仕事はありましたから業績を伸ばすこともできました。しかし、国内需要の減退、技術のコモディティ化とオフショア利用の拡大により、[人]X[単金]では利益を出せず、厳しい状況に追い込まれています。

新しい技術にもっと挑戦すべきだと申し上げても、今の人間を食べさせなければならないから簡単には無理だといいます。

若いエンジニアが新しいことをやりたいといっても、品質が保証できないからだめだとチャンスを与えません。そして、そういう志のある若いエンジニアも若い=安い労働力として、既存システムの保守対応の仕事をさせているのです。

新しいこと、イノベーションに関わることは、楽しいことです。それができる会社でなければ、良い人材も育たないし、魅力ある商品やサービスは生まれません。SIerにとっては、良い人材こそ、魅力的な商品です。高い技術力だけではなく高いモチベーションも併せ持った人材こそ、SIerにとっての最良の商品ではないかと思っています。

「優れた人材の育成=優れた商品の開発」への投資を渋るSIerとは、新製品開発のための研究開発に投資をしない製造業と同じ話です。いずれお客様から見放されてしまいます。

この会社の若い皆さんと話してみると、トレンドや新しい方法論については、ほんとうによく知っています。やりたいといっているのだから、やらしてあげればいいのです。しかし、それをやらしてくれない上司への不満が、特に優秀な人たちのモチベーションを下げています。

年配の管理者や経営者が、あれはだめ、これはだめ、、ああしろ、こうしろと言う姿を見ると、再就職が難しいのでなんとか会社にしがみつきたく自分の存在感を示したいが故に、そんなことを言っているのではないかとさえ思えてしまいます。その一方で、チャンスのある優秀な若者たちは、「やってられないよ」と去ってゆく。会社が楽しくないのです。こんな現実に、今まさに直面しているのではないかと感じています。

改めて言うまでもないことですが、管理者や経営者は、自分の組織を、あるいは、自分の会社をどうしたいのか、そしてどんな価値をお客様や世の中に提供したいのかというビジョンをしっかり示してほしいと思います。そして、方法論は若い人に任せてみればいいのではないでしょうか。

若いからと言って、かれらは決して自分のことしか考えない人たちではありません。もっと会社をよくしたいと熱く語ってくれます。そういう若い人たちを信頼し任せてみるべきなのです。

「優秀な若い人が辞める」のは会社が楽しくないからです。裏返して考えるなら、優秀な若い人たちは、お客様があるいは世の中が、今何を求めているかそしてこれからどうなるかを知っている人たちです。そういうことに取り組めないことは、自分の成長にとって価値がないし、この会社も長くはもたないと本能的に感じているのでしょう。だから楽しくないのです。

若者たちが会社に感じる楽しさ=会社の成長性の尺度 と考えてみてはどうでしょう。

忙しくてもチャレンジできる会社は楽しい会社です。一方で「優秀な若い人が辞める」会社は、楽しくないのです。そんな会社は、いずれ時代の流れに取り残され、衰退の道を歩みはじめるのではないでしょうか。



自社製品の性能や機能については話せとも、世の中の常識と自社製品との関係は話せません。

そんな営業をお客様は、信頼するでしょうか?

では、どうすればいいのでしょうか。よろしければ、こちらをご覧ください。

場所:東京・市ヶ谷
期間:10月5日から12月7日 
毎週水曜日 18:30~20:00
全10回
費用:9万4千5百円/一括

内容はこちらをご覧ください。


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2011年9月17日土曜日

こんなマネージメントは、とっとと辞めてしまいなさい


「お客様に信頼される。そんな営業になりたいと思っています。」

先日の営業研修の折、「自分の描く理想の営業とは」という質問に、40代半ばの営業課長から、このような答えが返ってきました。

「ではどうすれば、信頼される営業になれるでしょうか?」とさらに質問すると・・・

「お客様のご要望にすぐに応えること。お客様の相談に親身になってお応えすること。そういう日々の誠実な態度が、お客様からの信頼につながるのだと思います。」。

この気持ち・・・とてもよくわかります。・・・感覚的には(笑)。私は、この方はとても誠実でいい人だと思いました。気負いもなく、とてもまじめな方だと思いました。でも・・・残念。いい人なんです。それだけなんです。

どうも、この方は人間としての信頼と営業としての信頼を同じものだと考えていらっしゃるようです。もちろん、人間として信頼できないような相手を営業として受け入れることはできません。だからといって、それが頼りになる営業かというと必ずしもそうではありません。

かつて景気のいい時代は、需要が供給を上回っていました。ですから、こちららの要望するものをすぐに手配してくれたり、問題かあれば誠実に対処してくれる営業は、頼りになりました。供給が足りない以上、お客様にとってこういう営業はありがたい存在です。当然、優れた営業成績を残すことができました。

しかし、もはや競合が常識の時代です。お客様の要望に応えられるだけの営業では、優秀になれない時代になったのです。供給は需要を上回り、課題解決の選択肢は、昔ほど単純なものではありません。同じような課題に対して様々な選択肢があり、しかもその組み合わせは複雑です。ですから、お客様も「要望」を明確に伝えることができません。何が最適解なのかをお客様も私達もわからないままに、お客様の課題解決に取り組まなくてはならないのです。しかも、「棲み分け」などていう天国は期待できない時代です。

優秀な営業の定義が変わったのです。「要望に応えられる営業」から「解決策をお客様と一緒に考えられる営業」へと、お客様の期待が変わったのです。

こんな見方もできます。

かつてITはイノベーションでした。ITがまだまだ企業に浸透していなかった時代、ITの活用は企業に目に見える形でのイノベーションをもたらしていたのです。しかし、いつしかITは企業のインフラとして当たり前になり、ITがないことが考えられない時代となりました。もはやITはコモディティとなってしまいました。

IT企業もその多くが、このコモディティ化したITの保守や運営を任され、それで稼ぐことが本業になってゆきました。それ自体は、何も悪いことではありませんが、それは労働力であり、イノベーションを生み出す存在ではなくなってしまいました。つまり、ITベンダーは、「イノベーションを生み出す会社」から「労働力を提供する会社」へと変わってしまったのです。

幸いにも、景気のいい時代は、保守や運用に関わる労働力としての需要が右肩上がりで伸び、それにつられて多くのIT企業が業績を伸ばしていったのです。しかし、そんな時代は終わりました。景気の減速と共に、ITが成長産業であった時代は終わり成熟産業へと軸足を移し始めたのです。また、クラウド、オフショア、スマートデバイス、SNS、Webアプリケーションなど、労働力だけではない様々な解決策の選択肢が存在する時代になりました。もはや「労働力X単金」の延長線上だけでは、最適解を示すことはできないのです。

こういう時代だからこそ、お客様は、今改めてITにイノベーションを求めるようになったのではないでしょうか。

では、今イノベーションを求められているITベンダーはどうなっているのでしょうか。かつての成功体験を抱えた人たちが営業管理者となっています。残念なことに、そんな彼らの中には、担当営業が業績を上げられないのは、お客様の要望をしっかりと聞き取る誠実さが足りないためてあり、その結果、個人的な信頼関係が築けないことに問題があると思い込んでいる人がいるようです。

こういう人には、コモディティへ対応する時代の成功体験と、イノベーションを求める時代の成功法則は違うものであるという自覚がありません。だから、未だ旧泰然としたやり方を押しつける。現場の営業はいい迷惑です。それがわかっていないというのは、本当に困ったものです。

「うちにできない話しを持ってきてどうするんだ。それよりもうちにできることやスキルのある仕事を取ってくるのが営業の仕事だろう。」と言ってはばからない人がいるとすれば、まさにそういう人なのだろうと思います。 

  •  これまで売れたものが今でも売れるという勘違い。
  •  仕事がとれないのは単金が高いからと言う単純思考。
  •  ありものにしがみつく頑なさ。 

この言葉には、コモディティ時代の成功体験が今でも通用するという時代錯誤を感じてしまいます。確かに、日銭を稼ぐためには、既存のビジネス資産を活かさなければならないことはよくわかります。しかし、その先を示さないままに、今までのやり方を押し通そうとしてもいずれは尻すぼみになってしまいます。

お客様がITにコモディティを求めている時は需要は安定し、人は時間を掛けて丁寧に育てることができました。しかし、イノベーションは走りながら考え、走りながらスキルを身につけなれば、競合に蹴落とされ、お客様に見向きもされなくなってしまうのです。この違いを理解すべきです。

今、マネージメントに求められることは、解決策を示すことでありません。ビジョンを示し、現場の意欲を高め、それを管理することです。「このままではいけない」は、現場もよく理解しています。だからこそ、彼らに任せ、考えさせ、答えを見つけさせることです。

「何でできないんだ。とにかく俺が言うとおりやりなさい。」、「そのやり方じゃあだめだ、このやり方でやりなさい。」、「ええい、もういい、俺がやる。」・・・

自分の成功体験=過去の成功体験は通用しないという事実を受け入れるべきです。彼らと同じ目線で「今」を考えるべきです。彼らの考えを尊重すべきです。彼らを信頼し同時に責任を負わせる。そんな謙虚さと厳しさこそ、彼らの意欲を高めてくれます。そして、イノベーションにふさわしい行動を実行してくれるのではないでしょうか。



自社製品の性能や機能については話せとも、世の中の常識と自社製品の関係は話せません。

そんな営業をお客様は、信頼するでしょうか?

では、どうすればいいのでしょうか。よろしければ、こちらをご覧ください。

場所:東京・市ヶ谷
期間:10月5日から12月7日 
毎週水曜日 18:30~20:00
全10回
費用:9万4千5百円/一括

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2011年9月9日金曜日

あなたはお客様を愛していますか?

 「私達は、お客様にご満足いただける仕事をしっかりこなしています。だから、ビジネス領域の拡大だとか、案件拡大だとかは当面必要ありませんよ。」
 
 いくつかのSI事業者でアカウント・プラン作りのコーチングをしています。個別の打ち合わせでは、「このままじゃじり貧です。何とかしなければならないと思っています。」と大人の発言するチーム・リーダーも、本音のところでは冒頭のように考えている人もいるのではないでしょうか。
 
 相手があなたを必要としている時、その必要にしっかりと応えていれば、仕事の心配をする必要はないでしょう。しかし、相手がいつまでも、あなたを必要としているでしょうか。事実、このSI事業者で、こんなことがありました。
 
 「RFPが出たので、いつものように、いつもの単金で、お客様が信頼しているエンジニアをつけることで提案したのですが、失注してしまいました。」
 
 その原因を担当の営業さんに尋ねてみると、「どうもうちより相当安い単金を出した会社があったらしく、そちらがとっていったようです。」とのこと。この話を聞いて、なんとのんきな営業だろうかとあきれてしまいました。
 
 この営業さんは、RFPが出て初めて案件の存在を知ったのです。決して最近つきあい始めたばかりのお客様ではありません。担当者や責任者とは懇意だと自慢もしていました。しかし、あらたな仕事についての検討が行なわれていることすら気づいていなかったのです。
 
 RFPが出ると言うことは、もはや仕事の内容が決まっています。当然、お客様は競合を前提に、声を掛けてくるはずです。この会社を本当に必要としているのなら、RFPなんか作らずに、その営業さんにまずは相談したはずです。それがないと言うことは、この会社はお客様から見れば、単なるone of themだと言うことを自覚するべきです。
 
 one of themの会社となった以上、もはや競合が前提です。当然競合他社も必死のはず。そんな状況の中で、今までうまくいっていたから今度も同じようにゆくはずだと思っていたとしたら、それはもうなんと非常識な・・・と言わざるを得ません。
 
 相手があなたを必要としている時は、それにしっかりと応えてさえいれば、仕事は確実に回ってきます。しかし、変化が常の世の中です。お客様の事業環境が変わり、ビジネス戦略が変わるのは必然です。当然、お客様の発注や意思決定の基準も変わるはずです。それに気づかなかったとすれば、それは「お客様を愛していなかった」ことの証明だと自覚すべきです。
 
 お客様の「困った」をなんとかしたい、お客様の「して欲しい」をかなえてあげたい。お客様の成功をなんとしてでも支えたい。そういうお客様への愛情があれば、お客様のことを徹底的に理解しようと思うのではないでしょうか。お客様のやっている仕事、お客様の競合の動き、お客様の置かれている経営環境、お客様の担当者や経営者の悩み、彼らの事業戦略・・・などを知りたいと思いませんか。
 
 大好きな彼女のことを何でも知っておきたい。そう思うのと一緒です。彼女が幸せになり、喜ぶところをみたいと思いませんが。そのためには、何でもしたいと思いますよね。少々押しつけがましくても、それが愛していると言うことなのでしょう。
 
 件の営業氏は、私に言わせれば、お客様を愛していたのではなく、案件を愛していたのでしょう。だから案件をなんとしてでも取ろうと必死になっていたのだと思います。それが間違えだと言うつもりはありません。しかし、お客様にはきっと、その「程度の愛情」が見えていたのかもしれません。
 
 お客様を愛していれば、お客様もその営業さんに早い段階から相談し、案件を作ることからお手伝いできていたかもしれません。RFPを作ることを任されたかもしれません。だからといって100%確実にとれるという保証はないにしても確度は確実に高まったでしょう。なによりも常に相談される相手になってさえいれば、仕事の領域は確実に拡大してゆくはずです。
 
 あなたは本当にお客様を愛していますか?それとも案件を愛していますか?
 
 もし、いつも案件が決定してから相談されるような状況であるとすれば、あなたの愛情は、きっと案件への愛情止まりです。お客様もその程度しか、あなたを必要としていないはずですよ。

■ ITソリューション塾[第8期] そろそろ・・・■

 すでに多くの皆様から参加のご意向を承っております。ありがとうございます。まだ、ご意向表明のない方は、是非ご一報だけでもいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

 詳しくは、こちらをご覧ください。
 
 なお、会場の都合で定員20名とさせていだきます。

場所:東京・市ヶ谷
期間:10月5日から12月7日 
   毎週水曜日 18:30~20:00
   全10回
費用:9万4千5百円/一括

内容はこちらをご覧ください。


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2011年9月3日土曜日

「世の中が変わったから」という言訳

 「ビジネスの環境が大きく変わってしまいました。どうもこれまでのようにはゆきません。」。

 「世の中が変わった」誰もが口にする言葉です。だからどうしたというのでしょうか。
 
 「最近の新入社員はこれまでとは違う」という話しもよく聞きます。じゃあ、昔はそうではなかったのでしょうか。
 
 これまでの歴史を振り返れば、変わらない時代などありません。変わるのが当たり前なのです。

 あたかも今が特別な時代かのように、「世の中が変わってしまった」からうまくいかない、理解できないと言うのは、なんともおかしな話しです。確かに、そう言訳をすれば、その場を取り繕うことはできます。また自分の精神の安定には役立つかもしれません。しかし、いったいそれが何の解決をもたらすというのでしょう。
 
 そんな言訳をする暇があれば、何が変わったかを冷静に理解することに時間を割くべきではないかと思います。いままでは当たり前と考えていたことが、もはや当たり前でないとすれば、何をどうすればいいかを考えるべきです。
 
 ITビジネスについてゆえば、明らかにこれまでのゼネコン型産業構造が変わろうとしています。日本国内の経済成長が開発や運用の需要を支えていた時代は終わりました。クラウド、オフショアなどのリソース調達の多様化は、大手システム・ベンダーの下請け仕事を支えていた企業にとっては、大きな試練になっています。

 また、これまでの「強み」が、必ずしも訴求力を発揮できなくなりました。例えば円高や新興国の台頭は、調達手段のグローバル化を促進し、グローバルな視点での「同一スキル=同一賃金」という基準をお客様に植え付けるようになるでしょう。また、クラウドに代表されるシステム・リソース調達手段のサービス化や仮想化、自動化などによるテクノロジーのコモディティ化は、「技術力」という武器の威力を弱めつつあります。
 
 当然、営業力への期待も変わりはじめています。
 
 かつては、お客様が欲しいというモノやヒトを確実、迅速、適正価格でお届けすることこそ、売上に貢献できる営業力でした。この時代は、お客様もお売る側も、何を調達すべきかをお互いに理解し合えていたのです。
 すこし古い話ですが、私の現役時代は、メインフレームだけが商品でした。ミドルウェアもデバイスもメインフレーム・メーカーが一括して提供していました。ですからお客様も売る側もその組み合わせで苦労することはなかったのです。インターネットもない時代です。ビジネスも今ほどグローバルではありません。ビジネス・プロセスも比較的単純であり、営業の売るものは、今に比べれはかなりシンプルだったのです。
 
 しかし、今はどうでしょうか。インターネットの普及は、情報流通の手段を多様化しています。ビジネスはグローバルに広がりビジネス・プロセスを複雑なものにしています。また、システム・リソース調達の手段は機器を購入することだけではありません。クラウドやアウトソーシングを利用すれば、グローバルにしかも安く調達が可能です。
 また、様々なメーカーがサーバーやデバイス、ミドルウェアを提供しています。確かにひとつひとつの完成度は高いかもしれませんが、それらの組み合わせを一貫して保証してくれる仕組みはありません。複雑に組み合わされる機器やソフトウェアの組み合わせに誰も責任を持てずにいます。
 
 ビジネス・プロセスの多様化は課題の定義を難しくしています。また、解決手段の多様化とその組み合わせの複雑化は、お客様もベンダーもこれしかないという最適解を作れなくなってしまいました。お客様は、この最適解を一緒に考え、その組み合わせを実現してくれるプロデュース力を営業に期待しているのです。
 
 「世の中の変わった」をこれだけで語り尽くすことなどできません。ただ、「何なが変わったのだろう」、「なぜ変わったのだろう」、「じゃあどうすればいいのだろう」という問題意識を持ち続けることで、私達は「変化」という歴史の常識にうまく適応できるようになります。
 
 変化のない時代は、これまでに一度もありませんでした。「世の中が変わった」といってため息をついたところで、この歴史の必然を変えることなどできません。ましてや、それを言訳に自分の責任を放棄するなど、何とも情けない話しです。それよりも、その変化に関心を持ち「ならばこうしよう」と考え続けること。そんな考え方を持つ方が、ずっと楽しいように思います。

■ ITソリューション塾[第8期]を開講します ■

 この塾を始めたきっかけは、営業活動に関わる皆さんに自信を持って欲しかったからです。

 お客様と話していてもその話が理解できない、整理できない、中には、話のネタがないので出かけてゆくのも気が重い・・・という人もいました。

 もちろんそんな人ばかりではありません。知識はあるがうまく整理して説明できない、提案に結びつけて考えることができないという声もありました。

 私達は、ITビジネスのプロフェッショナルです。お客様もそうあってほしいと期待しています。だから自分たちの商品のことだけではなく、世の中のことを整理し、その上で自分たちに最適な解決策を提示して欲しいと願っています。

 自社の製品は語れても、世の中を語れない・・・これでは、お客様から信頼していだくことなどできません。そんな課題を解決したいとこの塾を始めました。もう、3年続いています。200人もの人たちと過ごしてきました。

 詳しくは、こちらをご覧ください。
 
 なお、会場の都合で定員20名とさせていだきます。

場所:東京・市ヶ谷
期間:10月5日から12月7日 
   毎週水曜日 18:30~20:00
   全10回
費用:9万4千5百円/一括

内容はこちらをご覧ください。


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