2010年6月12日土曜日

OJTを楽しむ3つの原則

 ことしの新入社員。ゆとり世代の一期生、そつなくこなすが型どおり、安定志向・・・「最近の若い者は・・・」とため息をつく大人たちも、かつては、同じことを言われていた。「まあ、そんなものです」と、大人たちを持ち上げておくのも、社会人としてのたしなみである。 

 大人たちはといえば、現場実習と称したOJTを引き受けることになる。以前「OJTというほったらかし」という記事を書いたが、そんなところばかりではない。自分の責任を自覚している大人たちも少なくはない。しかし、どうすれば、いいのかに不安を感じている人は、少なくないだろう。 

 では、OJTで何をすればいいのか、新入社員とOJT担当の大人たちのために、OJTを楽しむための三つの原則をあげておこう。

原則1 目的や意義を共有しろ

 教える側にどれほどの技量があったとしても、教えを受ける側に、学びたいという気持ちがなければ、馬の耳に念仏である。

 教える側は、いろいろと教えてやろうなどと考えるべきではない。むしろ、学びたいという意欲を持たせることである。そのためには、これからやろうとしていることが、お客様に、会社に、社会にいかなる価値をもたらすのかを理解させることである。

 「自分のためになるから」というような、あいまいなせりふで説得を試みても、まったくリアリティはない。自分のためとは何かをわかっていない相手に、どれほどの現実感があるだろう。

 むしろ、自分のことではなく、自分の行うことが、自分の周りに変化や価値をもたらすとすれば、ほんとうに幸せなことである。世のため人のために貢献できることは、本当に幸せなのである。それを伝えることで、学びたいという意欲を引き出すこと。また、新入社員もまた、それをしっかりと話し合い、納得することである。 

原則2 セーフテイ・ネットを作れ

 新入社員諸君!若気の至りで赦されるうちに、どんどんと若気の至りを楽しみなさい。30歳を過ぎて、同じことをしていては、それはもはや若気の至りでは済まされません。ならば今のうちです。

 OJTリーダーは、そんな彼らを決してほったらかしておいてはいけません。大切なことは、報告を受け、話を聞き、徹底的に相談に乗ること。困ったことがあれば、いつでも相談できる相手がいることを伝えておくことです。

 限られた知識を搾り出すより、時間をひねり出すほうが、自分の楽だし、彼らにとってもずっとありがたいことなのです。その自覚を持つべきです。

 大学時代、障害者教育学の教授が語った言葉を、いまでも忘れられません。

 「急な坂道を大汗をかきながら上る車椅子の人がいました。周りには、大勢の人がいるにもかかわらず、だれも手を貸そうとはしません。そんなとき、その車椅子が、突然後ろに下がりはじめたのです。すると、周りにいた全員が、いっせいにその車椅子に駆け寄ってきたのです。周りの人は、みんな彼を気にかけていたのです。これが成熟した、大人の社会というものです。」

 これこそが、セーフティ・ネットなのだと思います。 

原則3 スポンサーシップを実行せよ

 OJTリーダーは、自分のやり方や理想像で、彼らを見ないこと。自分の理想と比べ、あれができていない、これはひどいと減点志向で彼らを評価するのは、実に不遜な態度です。あなたは、それほど立派な人なのですか?自分のやり方でやらせようという態度も、現に禁物です。彼らは、あなたとは違う、もっと新鮮な目を持っているかもしれません。

 「できていないのが当たり前」を前提に、かれらのあるがままを受け入れ、ここはできている、なかなかがんばっていると、彼らのできていることを加算して評価するスタイルをとるべきです。

 「なぜできないんだ!」ではなく、「どうすれば、できるだろう?」。「なぜ、やらなんだ!」ではなく、「やるために、私は何ができるだろう?」と聞いてみる。そんな態度にこそ、彼らの自発性をひきだすきっかけを作ることになります。

 さて、いかがでしょう。この原則を守れば、OJTも少しは楽しくなるのでは?

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